「…し、白石くんっ好きです!!」



「…すまん。その気持ちは受けとれへん」










何回目だろうか…

この場所でそのセリフ、その答えを聞いたのは


はじめはよかった
なんせ告られてるのは学年No.1の白石蔵ノ介
みるのも聞くのもたのしかった

でも、これだけたくさんの場面に遭遇すれば飽きるのはあたりまえでしょ?





「ハァ〜」




気付かれないように息をとめていたため、彼女たちが去ると大きなため息がでる






「大体何人フッたら気がすむのよ」

さっさとOKしちゃえば気まずい思いをしなくてもよくなるのだ

いらいらしながらパックの中の苺ミルクを飲み干す





そのとき屋上のドアが開き、見慣れた姿が現れた


そう、私のいらいらの原因でもある白石蔵ノ介が現れたのだ





「久しぶりやなぁ、



ゆっくりと私の横の腰かける白石
なんとなく顔がにやついてるのは気のせいだろうか



「こっからみとったわけね、は」

「は?」
「たしかにここからならよぅ見えるわ」



白石が言い出したことがわかってきた
自分でも血の気がひいていくのがわかる



「もしかして…気付いてた…?」
「あたりまえやん」


そういう白石はなぜか嬉しそうだ

「なんで何人も断っとったか、わかる?」


「わかるわけないやん…ずっと不思議やったし」

「そうか。なら教えたるわ」

「好きな子がいるからや。しかも相当鈍感らしくてな。全然気付かへん」
「…」


がみてるから、断っとったんやけど」

ここまで言ってわからへん?、と笑いながら言う白石


どうやら私の頭はショート寸前らしい



     電源切れる3秒前