"他に好きな人ができた"




      いつかこんな日がくるとわかってた

      だってどう考えたって私とあなたじゃつりあわないから










      わかってた

      わかってるつもりだった



      いやだよ  あなたがいなくなるのは





      初デートが植物園だったこととか、1年の後輩のために巻いた腕の包帯とか、

      あなたがうれしそうに話すことは全部、どんなくだらないことでも覚えてる




      忘れたいのに   忘れたくない


      きっと忘れられないこと

      幸せだったあの時間だけは




      「蔵ノ介」
      「なんや…?」

      「私は蔵ノ介を好きになってよかったよ」


        「バイバイ」
             (私は私の意志でこの恋を終わりのするの)